マニュテラキリザY
8月24日にボストンで開催されたWCS2015、VGC各レギュレーションの対戦を中継で見ましたが、どれも見応えのある対戦でした。各レギュレーション上位8名の使用構築はWCS2015公式サイトに掲載されており、今年度の流行を今一度確認することができます。
マスター部門(優勝構築:ガルーラ/ヒードラン/化身ボルトロス/霊獣ランドロス/クレセリア/モロバレル)
Pokémon VG Masters Division Top-8 Teams | Pokemon.com
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2015/teams/masters/
シニア部門(優勝構築:クレセリア/霊獣ランドロス/カイリキー/リザードン/ニンフィア/ヒードラン)
Pokémon VG Senior Division Top-8 Teams | Pokemon.com
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2015/teams/seniors/
ジュニア部門(優勝構築:バンギラス/モロバレル/化身ボルトロス/霊獣ランドロス/ヒードラン/サーナイト)
Pokémon VG Junior Division Top-8 Teams | Pokemon.com
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2015/teams/juniors/
公式大会に触発されてダブルに触れてみようと思うのはよくあること。私も今年度の大会の流行構築を踏まえて少し遊んでみようと思い、今回の構築を考えました。
構築詳細
特に参考にさせていただいた構築記事等はありませんが、マニューラ+テラキオン+メガリザードンYはよくある組み合わせだと思います。
マニューラ@きあいのタスキ
プレッシャー・ようき:145-172-86-*-105-194
ふくろだたき/れいとうパンチ/けたぐり/ねこだまし
テラキオン@ラムのみ
せいぎのこころ・ようき:166-181-110-*-111-176
いわなだれ/インファイト/じしん/まもる
リザードン@リザードナイトY
(前)もうか/(後)ひでり・おくびょう:(前)153-*-99-161-105-167/(後)153-*-99-211-135-167
ねっぷう/ソーラービーム/きあいだま/まもる
クレセリア@オボンのみ
ふゆう・おだやか:227-*-143-95-198-105
ムーンフォース/れいとうビーム/スキルスワップ/トリックルーム
ヒードラン@シュカのみ
もらいび・おくびょう:171-*-127-164-140-141
ねっぷう/ラスターカノン/だいちのちから/まもる
ギルガルド@じゃくてんほけん
バトルスイッチ・れいせい:(盾)167-70-170-112-171-72/(剣)167-170-70-222-71-72
シャドーボール/ラスターカノン/かげうち/キングシールド
コンセプトと採用理由
まず上位構築を見て目立つのが、メガガルーラ、化身ボルトロス、霊獣ランドロス、ヒードラン、クレセリア。これらに相性的な有利が取れて、最高クラスの火力からダブルバトル最強技の1つである岩雪崩を連打できるマニューラ+テラキオン、いわゆる叩きパを軸に組み始めました。
この先発の致命的な点は先発が2体ともフェアリー技が弱点であり、ハイパーボイスに対して後出しが必要な場面がどうしても出てくること。そこで後発のポケモンはとにかくフェアリー技に対して出せることを念頭に置きつつ、またフェアリー半減の炎・鋼はともに地面技が弱点であり、マニュテラキも地面技が当たるポケモンであるため、浮いてるポケモンも混ぜることも意識しました。
その結果として、浮いているメガリザードンYとクレセリア、タイプ受けかつ鋼技で抜群を取れるヒードランとギルガルドを採用。また、ヒードランとギルガルドは相手の地面技に対して行動回数的なアドバンテージを取れるようにシュカ・弱点保険をそれぞれ持たせました。
ギルガルドの弱点保険とテラキオンの地震は、WCS2015でも見られたように自発的に使うことも考えて採用。出す場面を明確にし、より尖った構成にするのもありかもしれません。
テラキオンの持ち物は化身ボルトロスの電磁波を一度無効にできるラムのみ。あまり撃たれていませんが、鬼火や熱湯による火傷に対しても一度は強気に行動を通せるため非常に便利だと思います。
クレセリアはゴツゴツメットやメンタルハーブを持たせることも考えられますが、霊獣ランドロスにどうしても冷凍ビームを通しておきたい場面などもあり、強引に動かせる場面が増えるオボンのみはやはり強力でした。立ち回りに慣れてくれば不要になるかもしれません。毒々+ゴツゴツメット+月の光といった構成も、メガリザードンYとセットで使えるかもしれませんね。現状は、特殊耐久をオボン込みでメガサーナイトのハイパーボイスを4発耐える程度。クレセリアからの決定打はありませんが、フェアリースキンを奪うなど味方への負担軽減は可能です。スキルスワップは今回のWCS2015で最も感動したシニア優勝者Mark McQuillan氏をリスペクトして採用。実際相手のヒードランのもらいびを奪ったり、味方のヒードランに浮遊を付与したり、なかなか器用な技だと感じました。
ヒードランは多少調整を施してみました。意地っ張り霊獣ランドロスとの対面で1回は動けるようにダブルダメージ地震耐え。またギルガルドと撃ち合って欲しい場面も考え特殊耐久に少々厚めに振りました。シュカヒードランミラーが頻発するため臆病最速にしてみましたが、この辺はダブルでのシュカドランの役割をはっきり捉えられていないため、もう少し火力に割くべきかもしれません。火力は最低限のH振りニンフィアをラスターカノンで2確にできる程度を確保しました。
主な選出方針について
よほど明確にマニュテラキが無理な先発が見えない限りは基本的にマニュテラキ先発をぶつける勢い。ただチョッキ格闘+霊獣ランドロスなどはやはり分が悪く、そういった場合はギルガルドやリザードンを中心に特殊で上手く攻めれられないかを考える方針になります。
今回はリザードンに追い風を採用していませんが、マニュリザと選出すると追い風を警戒する相手も少なくないはず。
構築全体にヒードランやガルーラに対する打点を多めに搭載していますが、リザードンYの気合球をヒードランに外し続けることもあり、やはり見切れる場面では対面マニューラからの相手の霊獣ランドロス→ヒードラン引きにけたぐりをしっかり合わせていきたいです。可能ならばヒードランはミラーで処理して、リザードンYと並べて熱風を連打する展開に運びたいところです。
相手のスカーフやゲッコウガ、追い風、トリックルームに対してはクレセリアのトリックルームを使って上手く切り返したいところ。この辺のクレセリアの扱いがまだまだ未熟で、特に相手のエルフテラキに翻弄されることが多いのが現状です。
結び
WCS上位構築として過去非常に魅力を感じたのは2013年優勝にしたArash Ommati氏のマンムー/化身トルネロス/ラティオス/モロバレル/ヒードラン/ローブシン。当時も世界的に人気なのは化身ボルトロス/霊獣ランドロス/ヒードラン/クレセリアでしたが、負けん気化身トルネロスとスカーフマンムーでボルトランドを強烈に縛っていくこの構築は独創性に溢れており、類似の構築でよく遊んだ記憶があります。結局私はこの構築の対雨が安定する立ち回りがよく分かりませんでしたが、負けん気の強さが身にしみて分かる構築でした。
勝ち筋の分かりやすい構築ということで、今回はマニュテラキ・リザドランといったコンボ軸を使ってみましたが、高種族値ポケモン軸の慎重な立ち回りというのもやはりダブルバトルの面白さだと思うので、WCS2015の上位構築を参考に遊んでみたいと思います。